会計ソフトは市場に多く提供されていますが、中でも「弥生」と「freee」は日本国内で特に人気があります。
この記事では、2つの会計ソフトの以下の内容を比較し、最適な選択肢を見つけ出すことを目指します。
- 価格
- 無料期間
- 機能
- サポート
弥生とfreeeを、個人事業主向けと法人向けに分けて比較していますので、会計ソフト選びの際にぜひ参考にしてください。
1. 弥生とfreeeの基本情報
最初に弥生とfreeeはどのようなサービスか簡単にみてみましょう。
弥生会計
弥生会計は、日本国内で30年以上の歴史を持つ信頼性の高い会計ソフトです。
特に中小企業向けのデスクトップ版とクラウド版があり、多くの企業で利用されています。
初心者でも使いやすいインターフェースが特徴です。
シンプルなメニュー構成と直感的な操作が可能で、簿記の知識がなくても基本的な経理処理が行えます。
freee
freeeはクラウド型の会計ソフトとして急速に普及している新興ソフトです。
自動化機能が充実し、経理業務の効率化に力を入れています。
特に新規に設立した企業やフリーランスに人気があります。
freeeは、全ての操作がクラウド上で行えるため、インターネット環境さえあればどこでも利用できます。
スマートフォンやタブレットからのアクセスも容易で、外出先からでも経理業務を行えるのが利点です。
法人向け 弥生とfreeeを4つの項目で比較!
freeeはクラウドサービスのなので、主に弥生会計オンラインとの比較になります。
弥生会計オンラインとfreeeの比較表です。
【弥生・freee比較表】
弥生会計 オンライン | freee | |
---|---|---|
価格 | 初年度無料〜 次年度27,800円~ |
年間35,760円〜 |
無料期間 | 1年間 | 30日間 |
機能 | ・決算書の作成 ・仕訳・記帳の自動化 ・経営状況の見える化 ・税理士・会計事務所連携 ・金融機関連携 ・店舗効率化・POSレジ連携 ・請求書連携 ・スマホアプリ ・インボイス制度・電子帳簿保存法対応 |
・決算書の作成 ・AI-OCRで仕訳 ・仕訳学習機能 ・自動記帳・自動仕訳 ・銀行・クレカ等の自動連係 ・請求管理見積/納品/請求書の作成 ・請求発生時の承認フロー設定 ・入金管理レポート ・請求書類の一括送付 |
サポート | 電話・メール・チャット (無料期間も2カ月は利用可能) |
電話・チャット・メール |
4つの比較項目を詳しくみていきます。
価格
最初に、価格を比較してみましょう。
弥生会計 オンラインの「セルフプラン」「ベーシックプラン」は1年間無料で使えます。
次年度からは「セルフプラン」27,800円(税抜)、「ベーシックプラン」の場合37,600円(税抜)がかかります。
freeeで小規模向け「スタータープラン」で契約すると年間65,760円(税抜)かかります。
最小限の機能を備えた「ひとり法人プラン」を1年使用した場合は35,760円(税抜)です。
弥生会計 オンライン | freee | |
---|---|---|
価格 | 初年度無料 次年度27,800円~ |
30日無料 年間35,760円~ |
年間コストを考えると、弥生の方がfreeeよりも安く利用できることがわかります。
無料期間
弥生会計 オンラインは全ての機能が使えて一年間無料で使用できる「セルフプラン」「ベーシックプラン」があります。
一方、freeeでは全てのプランを30日間無料で試すことができます。
弥生会計 オンライン | freee | |
---|---|---|
無料期間 | 1年間 | 30日間 |
機能
それぞれの主な機能は以下のとおりです。
機能 |
弥生会計 オンライン |
freee |
---|---|---|
決算書の作成 | 〇 | 〇 |
仕訳・記帳の自動化 | 〇 | 〇 |
仕訳学習機能 | × | 〇 |
AI-OCRで仕訳 | × | 〇 |
経営状況の見える化 | 〇 | 〇 |
税理士・会計事務所連携 | 〇 | 〇 |
銀行・クレカ等の自動連係 | 〇 | 〇 |
店舗効率化・POSレジ連携 | 〇 | × |
請求書連携 | 〇※ | 〇 |
見積/納品/請求書の作成 | 〇※ | 〇 |
請求書類の一括送付 | 〇※ | 〇 |
請求発生時の承認フロー設定 | × | 〇 |
入金管理レポート | 〇 | 〇 |
スマホアプリ | 〇 | 〇 |
インボイス制度・電子帳簿保存法対応 | 〇 | 〇 |
※Misocaを利用した場合(請求書10通まで無料で利用可能)
弥生会計オンラインとfreeeを比較すると、freeeの方が機能が多く充実しています。
一方、弥生会計オンラインもMisocaを利用すれば、請求書の連携などが可能です。
このように、弥生会計 オンラインと freeeにはそれぞれ、多彩な機能が用意されています。
どちらも会計業務の効率化や経営の見える化に役立つ機能を備えているので、自社のニーズに合ったソフトを選ぶ際の参考にしてみてください。
サポート
それぞれの提供するサポートの内容や対応方法を見ていきましょう。
弥生会計オンラインでは、サポートの内容に応じて複数のプランが用意されています。
「ベーシックプラン」年額37,600円(税抜)を契約すると、電話やメールでのサポートが受けられ、日々の疑問やトラブルに対してしっかりと対応してもらえます。
また、「セルフプラン」を利用している場合でも、最大2カ月間の無料期間中に限り、電話・メールサポートが受けられるため、導入初期のサポートが充実します。
一方、freeeでは、サポート体制がプランによって異なります。
「ひとり法人プラン」年額35,760円(税抜)では、メールとチャットによるサポートが提供され、迅速な問題解決が可能です。
「スタータープラン」年額65,760円(税抜)を契約すると、電話サポートも受けられるため、より詳細なサポートや即時対応が必要な場合に対応できます。
プラン | サポート | |
---|---|---|
弥生会計オンライン | ベーシックプラン | 電話・メール・チャット |
セルフプラン | 電話・メール・チャット (無料期間も2カ月は利用能) |
|
freee | ひとり法人プラン | メール・チャット |
スタータープラン | 電話・メール・チャット |
どちらのソフトも、安心して利用できるサポートを提供していますので、自社の条件に最も合ったプランを検討してみてください。
おすすめの企業
中小企業向けの会計ソフト「弥生」と「freee」を価格、無料期間、機能、サポートの観点から比較してきました。
弥生とfreeeがおすすめの企業は次のとおりです。
弥生がおすすめの企業
弥生会計 オンラインは、価格面やサポートの充実度で優れているため、特に初めて会計ソフトを導入する企業や、コストを抑えたい企業に向いています。
- 初めて会計ソフトを導入する企業
- 価格を抑えて利用したい企業
- 日本国内でのサポート体制がしっかりしているソフトを求める企業
freeeがおすすめの企業
freeeは、クラウドサービスを最大限に活用し、経理業務の自動化を進めたい企業に最適です。
新規設立企業やフリーランス、外出先からの経理作業が多い企業にとっては、freeeのモバイル対応やクラウド機能が大きなメリットとなります。
- 経理業務の自動化を重視する企業
- 新規設立企業やフリーランス
- クラウド上での業務が中心の企業
まとめ
弥生とfreeeの特徴を理解し、自社に最も合ったソフトを選びましょう。
どちらのソフトも優れた機能とサポートが提供され、経理業務を効率的に進めるための強力なツールです。
自社のビジネス環境やニーズに合ったソフトを選ぶことで、業務の効率化と経営の安定を図ることができます。
まずは無料期間を活用して、実際に使ってみることをお勧めします。
それによって、自社にとって最適な選択ができるでしょう。